アザラシが「茶柱」こと立ち泳ぎや水に潜るのが上手な理由

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アザラシが「茶柱」こと立ち泳ぎや水に潜るのが上手な理由 動物

「アザラシ幼稚園」の動画が人気です。筆者も見ています!

アザラシ幼稚園」の動画を見ていると、アザラシたちがぷかぷかと簡単そうに立ち泳ぎをしているのがとても不思議でした。

人間が立ち泳ぎをするのは結構頑張らないといけないのに、アザラシはまるで遊んでいるかのようにスイスイとこなしてしまいます。

それだけでなく、長時間もぐったままでいる姿は、まるで魚のようです。哺乳類なのに…

そこで、今回はアザラシがどうしてこんなにも立ち泳ぎや潜水が得意なのか、その理由を調べてみました!

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「茶柱」ことアザラシの立ち泳ぎ

上に向かって泳いでいるアザラシ_ONWAイラスト

アザラシ幼稚園」では、アザラシがぷかぷかとタテに浮かんでいる様子は「茶柱」といわれています。

立ち泳ぎはラクだしメリットがある

アザラシはもともと、立った状態で泳いだり、水面に顔を出して立ち泳ぎをする姿がよく見られる動物なのだそうです。

水族館の方たちによると、「アザラシが垂直に立つように浮かぶのは、元々の習性であり、この姿勢は水面上の周囲の様子を見渡しやすく、外敵の接近を早く察知するのに役立つと考えられます」(マリンピア日本海)とのことです。

また、「アザラシたちの顔つきからして、警戒して辺りを見渡しているというわけではなく、かなりリラックスした状態ではないかと思います」(おたる水族館)という意見もありました。

つまり、立ち泳ぎはアザラシにとって、周りを見渡しながらもリラックスできる姿勢だということが分かりました。

アザラシは浮く&沈むがやりやすい体

また、アザラシ皮下脂肪が多く、そのため体の比重は水より少し重いくらいになっています。

そのため息を吸って肺に空気をためると、かんたんに水面に浮くことができます。

反対に肺の空気を吐き出すと沈んで水中をもぐることができるのです。

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アザラシは潜るのが得意!

遊泳するアザラシ

また、「アザラシ幼稚園」では結構長いことプールの中に潜っているのを見かけます。

海遊館のゴマフアザラシ「ショウ」が逆立ちの状態で昼寝をしていた、という記事もあります。

アザラシは深く&長く潜れる

アザラシが長時間水中に潜れる理由も興味深いです。

アザラシは鰭脚類(ききゃくるい、ひれあしるい)と呼ばれる動物グループに属し、アシカやセイウチ、トドなどもこのグループに含まれます。

鳥羽水族館では、館内にいる鰭脚類の見分け方チャートを公開しています。

「デカイ」ってざっくりすぎるwと思ったのは秘密。

中でもアザラシは、鰭脚類の中で最も潜水能力に優れているといわれています。

たとえば、アザラシの中でも最大級のミナミゾウアザラシは、120分間もぐり続け、なんと1430mの深さまで潜ることができます。

アザラシ幼稚園」にいるゼニガタアザラシも、30分間、500mくらいまでもぐれるそうです。

もっとも、いつもの潜水は数分間で、深さも90mくらいが一般的だそうです。

アザラシ園児たちがずっと潜っていても心配いらなかったんですね。

アザラシが長時間潜れるのには、特別な体の仕組みが関係しています。そのあたりを説明します。

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アザラシの潜水能力を支える体のひみつ

ダイバー

アザラシの体の、潜水に適したポイントをまとめました。

酸素の消費をおさえる

アザラシが潜水するとき、体はなるべく酸素を消費しないように工夫されています。

脳や心臓など、酸素が特に必要なところに優先的に血液が送られ、他の器官には必要最低限の血液が回るようになります。

また、体温を低く保ち、酸素を節約する仕組みになっています。

心臓の動きがゆっくりになる

酸素の消費をおさえる働きの一環なのですが、アザラシは水に潜った時は心臓の動きが少なくなります。

アザラシ幼稚園」にいるハイイロアザラシの場合、普段の心拍数は一分当たり80~120ですが、水に潜った時には一分当たり20~25、一番すくないときは5以下になったりします。

聖闘士星矢の老師(童虎)みたい!と思いました。(1年間の心拍数が常人の1日分と同じ)

酸素を体にたくさんためられる

アザラシの体は、人間と比べて酸素を運ぶヘモグロビンと、筋肉中に酸素を貯めるミオグロビンを多く持っています。

そのため、たくさんの酸素を体内にため込んでおくことができるのです。

酸素の貯金も節約もできる、という二段構えになってるんですね。

人間とちがって減圧症(潜水病)になりにくい

人間が深海から急に地上に上がると、体内の窒素が膨張して体調不良を引き起こす「減圧症」(潜水病)になってしまいます。

しかしアザラシたちは潜る前に息を吐き出すことで、血液中に窒素がない状態にします。そのため、減圧症にならないのです。

アザラシは肺の空気を出してから潜る

アザラシは潜水前に肺の中の空気をほとんど吐き出し、鼻の穴を閉じてから潜ります。

このため、肺が水圧で押しつぶされないようになっています。

アザラシの鼻の穴はいつも閉じていた

実は、アザラシの鼻の穴は通常閉じている状態で、息をするときだけ開くという仕組みになっています。

アザラシのアップの写真を何回も見てたのに、ぜんぜん気づきませんでした。

アザラシがわかりやすく鼻の穴をあけたり閉じたりしている画像があったのでご紹介します。

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まとめ

アザラシが立ち泳ぎや潜水が得意なのは、その体の特別な仕組みや習性によるものでした。

  • アザラシの茶柱(立ち泳ぎ)は周りを見渡せてリラックスもできるナイスな姿勢
  • アザラシは潜水が得意な体をしていて、何分ももぐれる
  • アザラシはふだん鼻の穴は閉じていて、息をするときだけ開く

ということでした。

また「アザラシ幼稚園」をみて気になったことがあったら、調べてみますのでそのときはまた記事をよんでもらえるとうれしいです。

他にも「アザラシ幼稚園」や水族館関連の記事をかいていますので、よろしかったらごらんください。

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